2015 年 10 月 27 日

『佐喜眞美術館のスタンス〜丸木位里・俊、ケーテ・コルヴィッツを中心に』展 名古屋芸術大学アート&デザインセンター

 

名古屋芸術大学で開催中の
『佐喜眞美術館のスタンス〜丸木位里・俊、ケーテ・コルヴィッツを中心に』展を拝見しました。

 

名古屋芸術大学 アート&デザインセンター

名古屋芸術大学 アート&デザインセンター

 

佐喜眞美術館(沖縄県宜野湾市)の所蔵作品の展覧会です。
常設で展示されている作品を、特別に貸し出されたとのことでした。

最初に行きあたる大きな展示室に、丸木位里さん・俊さんの作品が並んでいます。
『沖縄戦の図』から5点、沖縄の風土が描かれた作品がいくつか、現在のガマの写真、丸木夫妻の制作風景の写真が展示されていました。

ケーテ・コルヴィッツの展示は18点。丸木さんの作品を経てたどり着く、小さな部屋に飾られています。

 

『佐喜眞美術館のスタンス〜丸木位里・俊、ケーテ・コルヴィッツを中心に』 チラシより 表面

『佐喜眞美術館のスタンス〜丸木位里・俊、ケーテ・コルヴィッツを中心に』 チラシより 表面

 

足を踏み入れると先ず目に入る丸木さんの作品『チビリガマ』(チラシの表面の図版)。
一見、模様のように見えた画面は、近づいてみると、沢山の様々な個性の「人」で埋め尽くされているのが、わかってきます。
全員の顔かたち手足をたどって、それぞれの状況に思いをはせながら、ふと左手の壁をみると、ガランとした画面が目に入ります。
『シムクガマ』です。この作品には誰もいません。端に数行の言葉が添えられています。
二つの作品をつぶさに見た後、その間に立って動けなくなって、目玉だけ行ったり来たりしつつ放心して過ごしました。
時間はわずかでしたが、二つの作品を濃密に心に刻んで持ち帰ることができました。とても良い空間、良い展示です。

 

『佐喜眞美術館のスタンス〜丸木位里・俊、ケーテ・コルヴィッツを中心に』 チラシより 裏面

『佐喜眞美術館のスタンス〜丸木位里・俊、ケーテ・コルヴィッツを中心に』 チラシより 裏面

 

この他の丸木位里さん俊さんの作品も見応えがあります。制作の様子が写された写真(本橋成一さん撮影)も心に残りました。

また、さまざまなシリーズから代表作が選ばれたケーテ・コルヴィッツの作品も、素晴らしいものでした。
馴染みのある作品ということもあり、圧倒的だった丸木さんの作品の感想を、ひそひそと打ち明けるように『自画像』や『祈る少女』に向きあいました。

 


 

『佐喜眞美術館のスタンス〜丸木位里・俊、ケーテ・コルヴィッツを中心に』展

2015年10月16日(金)~28日(水) 会期中無休

開館時間 : 12:15 – 18:00 最終日は17:00まで
場所 : 名古屋芸術大学 アート&デザインセンター
〒481-8535 愛知県北名古屋市徳重西沼65
お問い合わせ電話番号  :  0568-24-0325 (代表)

 


 

● 展覧会の概要 → http://www.nua.ac.jp/headline/12770.html
● 名古屋芸術大学アート&デザインセンター 基本情報 → http://www.nua.ac.jp/center/ad/index.html
● 名古屋芸術大学アート&デザインセンター Facebook → https://www.facebook.com/%E5%90%8D%E5%8F%A4%E5%B1%8B%E8%8A%B8%E8%A1%93%E5%A4%A7%E5%AD%A6-Art-Design-Center-111137962411632/

 

最寄駅は、名鉄犬山線の「徳重・名古屋芸大駅」。駅を出たら西へ。真っ直ぐ歩いて15分くらいです。
名古屋芸術大学は、西キャンパスと東キャンパスがあり、
アート&デザインセンターは西キャンパスですのでお間違えありませんようご注意ください(うっかり者のわたしは間違いました)。
帰りは、偶然きたバスに乗って「西春駅」から名鉄線に乗りました。
「徳重・名古屋芸大駅」より大きな駅ですので、タクシーで向かわれるのであれば「西春駅」で下車した方が良いようです。

 


 

会期終了間近ですが、どなたかの目にとまりますように、ご紹介しました。
ぜひ、ご覧くださいますよう。

 

 

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カテゴリー: おでかけ